幸福の基盤としての教育

 みなさん、こんにちは。今回は、教育について少し考えてみたいと思います。昨年、「地方教育行政の組織及び運営に関する法律」の大改革が行われました。改正のポイントは大きく、①教育委員長と教育長を一本化した新「教育長」の設置(首長が任命)、②教育長へのチェック機能の強化と会議の透明化を目的とした教育委員会の組織改革、③すべての地方自治体に「総合教育会議」を設置、④教育に関する「大綱」を首長が策定するという4つがあげられます。
 これまで、制度上は首長から独立した機関である教育委員会によって教育行政が行われてきましたが、この改革により、首長が教育行政に果たす責任や役割が明確になり、公の場で教育政策について議論することが可能になるなど、福井県としての教育政策に関する方向性が明確化したという意義を、私は感じています。
一方で、新制度のもとでは、知事の教育行政における権限と責任が強化されています。それに対して、教育委員会が独立性を担保し、県民の意向を反映する形で高いレベルでチェック機能を果たしていくことが重要です。まして、事務局の提出する議案を追認するだけの機関であってはなりません。 もちろん、議会の責任も重大です。
 また、今年の4月4日から学校教育法等の一部を改正する法律が施行され、小中一貫教育を行う「義務教育学校」が新たな学校の種類として制度化されました。これまでは、小学校と中学校の連携に関して各自治体ごとに「小中連携型」や「小中一貫教育型」など様々な取り組みがされてきましたが、今回の改正で義務教育学校という新しい学校運営体制が認められるようになり、小中一貫教育の枠組みが定義づけられるようになりました。今後、この枠組みに基づき、全国的に小中一貫教育が進められるようになります。
小中一貫教育は9年間をひとまとまりにとらえるので、カリキュラムの自由度が高く、子どもの心身の発達の早期化への対応や、「中一ギャップ」への対応、近年の教育内容の質的・量的充実への対応、少子化などに伴う学校の社会性育成機能の強化の必要性に対応するものとして期待されています。
 義務教育課程において、もっとも環境変化が起こるのが小学校と中学校の境目だといわれています。小学校から中学校に進級した際に生徒が感じる、心理や学問、文化的なギャップのことを「中一ギャップ」といい、これは不登校やいじめなどの諸問題の原因の主なものと考えられているのです。学年別の不登校児童生徒数をみると、全国で小学校6年生の不登校者数が8,514人に対し、中学校1年生では23,959人と実に181パーセントも増加し、学年別のいじめの認知件数では、18,035人に対して26,990人と49パーセント増加をしています。小学校と中学校の壁が大きいことを実感するデーターですが、私もかつて29年前に環境のあまりの変化に戸惑った記憶がよみがえってきました。
子どもの視点からは、教育の質的な充実に加えて小学校から中学校にスムースにあがれる環境をつくってあげることが重要だと強く思います。
 福井県でも接続を重視した「福井型18年教育」を進めていることから、小中一貫教育は本県の事情にかなったものと考えていますが、すでに敦賀市などで検討に入りつつあると聞いています。
 教育政策は、子どもの幸せな未来をつくるベースとなるものであり、福井県の将来を左右する重要な政策です。私も教育政策には、これまで以上の関心を払って議会に臨んでいく所存ですので、どんどんご意見などお寄せいただければ幸いです。