2033年の福井

 3月は卒業式のシーズンです。感情も豊かに時には涙ぐみながらの卒業生のことばは、どんな名役者にも大作家に勝る素晴らしいスピーチでした。この子どもたちに政治家として何を残してあげられるのか、考えさせられる一日でした。

 卒業式に出ながら考えたこと。
 まだ僕には子供がいないのですが、仮に来年に生まれるとして、その子が中学校を卒業する2033年はどういう福井になっているでしょうか。

①北陸新幹線が全線開業し、福井から大阪までが50分で結ばれる。

②中部縦貫自動車道が全線開業し、中京圏と一直線に結ばれる。

③県庁が現在地から移転して、駅前に広大な城址公園ができる。

 他にもいくつもあると思いますが、今の福井とは大きく違う姿になっていることは間違いありません。特に高速交通網の整備が完了して、交流人口が増えることが期待されています。

 いうまでもないことですが、人口減少対策は、福井県の最大の課題です。2015年に行われた国勢調査をみると、福井県の人口は78万7099人であり、2010年の前回調査から1万9215人も下回る結果でした。2040年の予測では、63万人とさらに15万人減るという厳しい数字が出ています。

 福井県議会では人口減少対策として「ふるさと県民局」を昨年5月に立ち上げ、交流人口・定住人口増に向けた積極的な取り組みを始めています。ただ、人口増には特効薬がないといわれており、今後も試行錯誤が続くことでしょう。

 全国的にみても大都会が一人勝ちを傾向を強めていく中、地方は生き残りをかけて必死な取り組みを続けています。この地域間競争に福井県が勝ち抜いていくことは容易ではありません。私は福井県に関心をもち、将来的に移住を考えてくれるターゲットを明確に絞り込むべきだと思います。

 第一のターゲットは、「子育て世代」です。㈱NTTデータ経営研究所の調査によると、6歳以下の子どもを抱えている子育て世代は、仕事との両立や経済的な負担感などが原因で、都会で厳しい子育て環境に置かれており、実に41.2%の方々が地方移住を希望しているというのです。
福井県は「幸福日本一」で暮らしやすい県であることや、子どもの貧困率が5.5%と、生活保護水準の生活費以下で暮らすことを余儀なくされている子供たちの比率も、全国で最小であることから、都会の子育て世代の悩みを解決する最適な地域であるといえます。

 定住・移住促進という政策は、数打てばあたるというものではなく、ひとりひとりの人生に寄り添う形で、受け入れ側が取り組まなくてはなりません。政策面で子育て世代に光を当てて、子どもたちの笑顔があふれる福井県にしたいと考えていますが、みなさんはどう思われますか?