独自性を打ち出して、ブランド力強化を

 福井県は、幸福度日本一という輝かしい評価をいただいています。過日も、東京のふるさと回帰支援センターに視察に行かせていただいたところ、「幸福度日本一」というキャッチコピーがあしらわれているポスターは、他の自治体では謳うことのできない、とてもインパクトのあるものだと嬉しくなりました。 
 なにより、県外に生まれ育った私にとって、2009年の暮れに福井に帰ってきてからというもの、そのことを強く実感しています。歴史や伝統が息づいた生活、優れた食文化。そして家族を大切にし、地域を愛し守り続けている素晴らしい県民性。福井は私にとっては日本一のふるさとです。そして、県内外すべての人にもそうあって欲しいと強く願っています。
 しかしながら、必ずしも「幸福度日本一」の評価がブランド力の向上に結びついていないという調査結果があります。株式会社ブランド総合研究所が国内の1,047の地域を調査対象として、3万人の回答を得る地域ブランド調査によると、2014年の本県のブランド力は47都道府県中で45位という結果です。ちなみに前年2013年は40位、2012年は38位であることから、毎年ジリジリと順位を下げています。このギャップは、PR不足の結果であると捉えなくてはなりません。
さて、地域ブランドとは何でしょう。私は電通時代の経験を通して、地域ブランドとは「地名について思い浮かぶ様々な連想やイメージの集合体」であると学んでまいりました。したがって、強い地域には、いかに人々の頭の中に豊かな連想のネットワークを描いていくかという、ブランドストーリーがしっかりしているのです。皆様の頭の中でも、ブランド力上位の京都や北海道のもつストーリーがそれぞれに思い浮かぶのではないでしょうか。
強固な地域ブランド構築のためには、まず福井とはどういう地域なのかというグランドデザインを描き共有し、それに基づいてブランドストーリーを組み立てる必要があります。そしてそのプロセスにおいて、コア・コンピタンス(ほかのどの地域も絶対にまねすることのできない、福井県が独自に持つ競争優位の源泉)をふまえることが欠かせません。コア・コンピタンスを理解し、育成していくことこそが今の県政に求められています。